VPU 公益事業ETF 構成銘柄は66 景気回復後の主役であり、 ハイテク成長株QQQと併用すれば負けない投資が可能!

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「今は成長株ブームだけど景気後退局面ではどの銘柄いいのか知りたい方」
「公益というものがどんな構成銘柄なのかを知りたい方」
「成長株とは反対のディフェンシブ銘柄として持ちたいものを探している方」

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まよい子

公益株??ってなにかな?どこか地味な感じがしてまったく注目できません。でもどこか公務員的な安定感(笑)を感じてしまうのは私だけでしょうか。

さんぺぐ

・公益株とは、公衆の日常生活に不可欠な公共サービスを提供する企業であり、電力・ガス・水道等のインフラに近い企業の銘柄になります。

・景気が回復後は当然ながら景気が後退する局面もあります。景気後退局面はモノが売れなくなりますが、日常生活に不可欠なサービスはいつまでも利用されつづけるため主役としての存在は大きくなると考えられます。

・本日はその公益セクターの代表であるVPUについてご紹介します。

目次

VPU(米国公益事業セクターETF)とは?

VPUとは、米国公益事業ETF(Vanguard Utilities ETF)と言い、電気・ガス・水道・独立系発電事業者・再生可能電力事業者など66銘柄に投資するETFになります。

概要:

設定日:2004年1月26日
純資産額:51億ドル
経費率:0.10%
配当率:3.22%
セクター別割合:電力系が77%と圧倒的に電力のセクターで占めていますね。水道が5%、ガスが4%と電力事業が大多数であるということを理解しておくことが重要です。


組入銘柄割合:構成比率1位のネクステラ・エナジーは、風力や太陽光などの再生可能エネルギーに力を入れている電力会社で15%、デュークエナジー7%、サザンカンパニー6%、ドミニオンエナジー5%とほぼ電力の発電、送電、配電などを主力とする会社になっています。


さんぺぐ

米国内の公益銘柄であるためほぼ知らない銘柄ばかりですね。
重要なことは公益といっても、水道やガスは少なく、ほぼ電力会社に7割近くは投資をしているということを認識しておくことが重要でしょう。

VPUのメリットとデメリット

次にVPUのメリットについてお伝えしたいと思います。

VPUのメリット

VPU(公共株)は景気回復後(景気後退局面)にはQQQ(成長株)とは逆転して上昇相場になる

下記は、米国の金利の利上げ局面に入る時期の2015年の10月~2016年10月の1年間のVPUとQQQの株価チャートになります。

VPU:青色 QQQ:緑色

ハイテク銘柄(QQQ)は金利の利上げ局面に弱いため、若干の上昇はしているものの低迷またはダウントレンドにあることがわかります。その中でVPU(公益株)は上昇の一途を辿っていることがよくわかるでしょう

つまり、ハイテク銘柄とは逆転した動きをするため、両方を併用して持ち合わせることで負けない投資が可能といっても過言ではないでしょう。

コロナショック前ではVPUはS&P500を上回るパフォーマンスを出していた。

下記は、VPUの設定である2004年からコロナショック前の2020年1月頃までののVPUとSPYの株価チャートになります。

VPU:青色 SPY:緑色

VPUは、2004年から2020年年初までほぼSPYを上回り続けていることがわかるかと思います。2004年から2010年ごろは、米国株が非常に弱い時期でしたので公益事業セクターのVPUは不景気に強さを表していることがよくわかります。

比較的、3%前後と高配当利回りの銘柄になっていること

VPUの構成比率1位の「NextEra Energy Resources」は、風力や太陽光の発電量で世界最大となっています。再生可能エネルギー事業が世界の潮流にもマッチしていることもあり、1984年の設立以来株価は右肩上がりとなっています。この銘柄の配当利回りは2%台ですが、1995年以降連続増配で、2019年に配当貴族連続増配25年以上)入りをしています。再生可能なエネルギー銘柄についてはいずれも配当が高く、よってVPUのETFも配当が高い状態となっています。

逆にVPUのデメリットについてお伝えしたいと思います。

VPUのデメリット

コロナショック後に弱く、その後1年間はほぼ株価が上がっていない

下記は、コロナショック後の2020年3月~2021年3月までの1年間のVPUとQQQの株価チャートになります。

VPU:青色 QQQ:緑色

QQQはコロナショック時には▲28%程度でしたが、VPUは、コロナショック時には▲37%もダウンしました。
またその後の株価の伸びは、QQQは大きく上昇しましたが、VPUはほぼ低成長で今だコロナショック前の株価に戻っていない状況です。

さんぺぐ

QQQという成長株とVPUというディフェンシブ銘柄はまさに逆の動きをしていることがよくわかりますね。それゆえに、タイミングを見計らって併用して持つことで互いに補うことも可能であるためポートフォリオにうまく組み込んで投資をしていければ”負けない”投資が可能になるでしょう。

VPU(ブラックロック社)とXLU(ステートストリート社)を比較

VPUについては、同じ公益事業セクターの XLU(ステートストリート社) のETFと下記の表にて比較をしてみました。

VPUXLU
運用会社ブラックロック社ステートストリート社
設定日2004年1月26日 1998年12月16日
純資産額51億ドル125億ドル
経費率0.10%0.12%
構成銘柄S&P500の大中小企業を含む66銘柄米国全体の大企業のみの30銘柄

VPUもXLUもパフォーマンスはさほど変わりがありません。
ただし、XLUの方が純資産の規模が大きく、米国全体の大企業30銘柄という部分で集中投資をしています。
一方でVPUは経費率がXLUよりも安く、S&P500銘柄に絞っておりより効率的に幅広く66銘柄に投資している状況です。

さんぺぐ

パフォーマンスに違いがないのであれば、経費率が安いVPUが選択肢としては軍配があがるかもしれません。

まとめ:生活インフラとして安定性が高くディフェンシブな銘柄は組み込もう!

ここまでVPUについて話をしてきましたので最後にまとめたいと思います。

まとめ

・ VPUとは、米国公益事業ETF(Vanguard Utilities ETF)と言い、電気・ガス・水道・独立系発電事業者・再生可能電力事業者など66銘柄に投資するETFになります。
・VPUのメリットは、 VPU(公共株)は景気回復後にはQQQ(成長株)とは逆転して上昇相場になる期間があること。 コロナショック前ではVPUはS&P500を上回るパフォーマンスを出していたこと。 比較的、3%前後と高配当利回りの銘柄になっていること が挙げられる。
・ VPUのデメリット は、 コロナショック後に弱く、その後1年間はほぼ株価が上がっていない
・VPUとXLUを比較すると、 パフォーマンスに違いがないため、経費率が安いVPUが選択肢としては軍配があがる。

さんぺぐ

QQQの成長株ばかりをポートフォリオに組み込んでおくと、金利が上昇していく景気回復後の後退局面ではやられてしまう可能性が高いです。一方で景気後退局面でも強いVPU(公益株)のようなディフェンシブ銘柄を同時に持つことでバランスをとることができ、安定したポートフォリオを作ることが可能になるでしょう。ぜひご検討ください。

さんぺぐ

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