わぁー株で損失を抱えてしまったー!この損失分は少しでも戻ってこないんだろうか?そもそも僕の口座は何口座扱いだっけか?? 確定申告!?ってするとお金が戻ってくるとうわさで聞いたけどなんだか面倒そうでそのまま放置してしまいたい…
株取引は、取引をして利益を上げた場合には税金を払う必要があります。しかし損失になってしまった場合は、自分で何かをしない限り、マイナスを抱えるだけになります。
この記事では、株取引と税の関係を理解をしつつ、どうしたら株の損失分を少しでも”節税”として適用できるかを解説したいと思います。
株取引で損失したお金は「損失の繰り越し控除」(節税)で税金分は取り戻せる!
1.株売却における開設口座の種類と税金の取り扱いについて
まず、証券会社で開設できる口座には大きく分けて、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」の3種類あります。※別途NISA口座(非課税口座)もありますが今回は課税口座として初めて口座を開く際の3種類を取り上げます。
なぜ、このように分かれるかというと、証券会社で取り扱う金融商品の利益をどのように申告して、税金を納めるかによって、口座を分ける仕組みがあるからです。
株式・投資信託等に投資すると、保有期間中に受け取れる配当金、売却時に購入価格より高いと譲渡利益という利益が受け取れます。1年間の株取引で出た利益には、税金がかかります。その利益には、税率は20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)が他の所得と分離されて課税(分離課税)されます。
下記では、この税金をどのように納付するのかについて口座別に分けて解説します。
9割近くの多くの方は、「特定口座(源泉徴収あり)」の口座で開設していており、この場合は証券会社側で株の利益に対する税金の徴収を実施しています。その他の「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」については別途ご自身で確定申告を実施する必要があります。
「特定口座(源泉徴収あり)」であれば、何もする必要がないのか?というと、そういうわけではなく、まさに株取引で損失が出た場合には基本的に確定申告をしたほうが得をする!と考えるべきだと思います。次のコーナーでその点を解説します。
2.株取引で損をした!場合に取るべき3つの方法
「特定口座で源泉徴収あり」にしていれば、同じ証券口座内であれば、1年間分は証券会社側で損益計算(利益と損失を相殺)はしてくれます。つまり納める税金の算出は自動的に損失も考慮されて証券会社から納税されるわけです。
でも違う証券口座(例えばSBI証券と楽天証券等)を跨(また)いで「損益計算」をすることや1年を超えて3年間まで損失を繰り越して計算する場合は「繰越控除」という特例があり、確定申告することで適用がされて、“節税”することができるのです。
ここでは、9割の人が開設している「特定口座(源泉徴収あり)の場合」について株取引で損を出したときに取りたい行動のパターンを3つ出したいと思います。
私は最近まで恥ずかしながら証券会社における損失計算の履歴の存在を理解していませんでした…入金履歴に「譲渡益税還付金」というものが時々入金されるのを見て、これは何の?お金が振り込まれたのだろうと…配当金みたいなものかな!?とトンデモナイ勘違いをしていました。たとえばSBI証券であれば、証券会社から送られてくる交付書面(郵送)または電子交付書面で閲覧が可能ですので必ず目を通してチェックしておきましょう。
3.損益通算対象の金融商品とは? 外国株式とも損益通算の計算はできる!
さて、損益通算される対象の金融商品は以下になります。
昨今、日本における株式の成長性は衰退気味であり、多くの方が米国株式への投資を開始しているかと思います。そんなときに海外株式についても損益通算対象になるのはいいですね。とはいえ、米国株式取引は配当金に関しては日本の税金20.315%に加えて米国での税金10%はさらにかかりますので30.315%もの税金が利益に対して発生してしまうのは痛いです。そんなときには「外国税額控除」という方法で、確定申告をすれば、10%分は還付(戻る)できますのでぜひ利用しましょう。
まとめ:証券会社によって確定申告のサポートが全然違う!ので要確認
株取引をすることは、ある一定のルールの中でお金のやり取りをしているようなものなので税金との関係性はきってもきれない関係です。利益がでれば強制的に国は税金を取りにきますが、損失を被れば自分で取り返さないと国は何もしてはくれません。
確定申告というアクションを起こすことでしっかりと税金を取り戻す行動をとれるかどうかで大きな差が生まれてくるのだと思います。
確定申告自体は、面倒な作業が多少あるかもしれませんが節税ができるのであれば、ぜひにやるべきことだと思います。
各証券会社によって、この確定申告についてのマニュアルや表記は様々な状況ですのでぜひチェックはしてみましょう。常にシステム上で利益と損失額の合算を計算して表示してくれる証券会社があれば、電子書類の閲覧でのお知らせするところだけの証券会社もあります。大事な部分ですので、通常の株取引以外にもこういったところはよくチェックしましょう。