光輝く「金」の存在は、持っているだけで魅了されて持っているだけで安心できますよね。実は、金は3000年もの間にその存在価値は継続しており、“腐らない”ものであり“保存が可能”であることから長く商品貨幣として成立しています。
昨今は、国の通貨(ドルや円など)の大量の市場投入により価値が下がる中で金の魅力や価値が見直されています。今回の記事では金の魅力と有事のときに絶大なパワーを発揮する資産としての金について皆様にお伝えできればと思います。
「金」GOLD投資を続けると有事の際に絶大なパワーを発揮する
1.なぜ今 「金」の重要性が叫ばれているのか?
上記は、過去5年間の金の月次金価格の推移で、金の価格は2019年の後半頃から上昇しつづけており、2020年には急上昇しています。
2020年頃からは、コロナの影響があり、1.ドル安と2.金利低下の二つのトレンドが続いています。
1.国際基準通貨のドルの価値が下がっている(ドル安)
現在、ドル安が起こるというのは、大量に資金が市場に投入されてお金が余っている状況(相対的にドルの価値は安くなる)になりドルの価値が下がっているということになります。
下記は、米ドル/円の為替グラフ(2017年~2020年)になりますが、ドル安が進行しています。
2020年12月現在で、103円あたりまでドル安(円高)が進行しています。これは円に限ったことではなく、ドル自体の価値が安くなっていることから世界の通貨に対してドルが安くなっています。コロナによる経済活動の低下は2年~3年続くこともあり、アメリカとしては市場へのドル資金注入を続けることでしばらくはドル安のトレンドは続くのかと思われます。
2.金利が相対的に低くなっている(金利低下)
金利低下が起こるとキャッシュや債券への投資はリターンが低いので皆その商品で持つことはマイナスになる可能性もあるため、多くの投資家は資産が保全できる場所、儲かる場所へ資金移動を実施しています。
下記は、アメリカの米10年国債利回り(2012年~2020年)になりますが、こちらも2020年に関しては最も低い金利となっています。
2020年12月現在で、10年米国債の金利は、1.0未満程度を推移しています。ここ10年ぐらいをみると際立って2020年は低い金利となっており、コロナの影響を考えれば、経済が立ち直るまで低い金利を維持せざるを得なくなるので、しばらくは、アメリカにおいて資金をキャッシュや債券で持つことは資産低下につながるので、他へと資金移動が行われていくと考えられます。
このドル安と金利低下の影響がもたらすことは、価値が低くなるもの(キャッシュ、債券等)から価値が高くなるもの(実物資産等)へと資金が移動を始めており、多くの投資家は資産として保有資産の価値を保つため不動の安定価値のある「金」に注目が集まっているということかと思います。
2.金を持つ魅力 メリットとデメリット
さて、不動の価値をもつ「金」はなぜ、魅力があるのでしょうか?
国や企業における信用が下がっている状態においては、企業や国が発行していない資産として金が注目され、価値は相対的に上がると言えるでしょう
金には、災害時や戦争、世界情勢の混乱時などにも上がる傾向があるため、「有事の金」と呼ばれています。また金の価格変動は比較的緩やかなため、大きく利益を得ることは難しいですが、有事の際には、守りの資産として活用できます。
その一方で金自体は持っているだけでは何も生み出さないため金に関する投資は”投機”(キャピタルゲイン)に近いものがあり、ギャンブルでやるのであれば向かない商品だと思います。あくまでも守りであり、”保険”に近いものではないでしょうか。
3.どのような形で金は持つべき?投資すべきか?
さて、金を持つ方法ですが、複数の持ち方があります。
・金地金(金の延べ棒等)
・金貨
・純金積み立て(一定額で金と交換)
・金関連ファンド(投資信託、ETF)
金地金 | 金貨 | 純金積立 | 金関連ファンド | |
特徴 | 金の延べ棒など 「金の塊」を 購入して保管する | 外国政府が 発行する投資用の金貨。 | 毎月一定額で金を 購入し続ける。 スポット(即時) 購入も可能 | 純金や金ETF(上場投資信託)、 金鉱関連企業の株式などに 投資する投資信託。 運用は専門家が 担当する |
メリット | 金現物の輝きを手元で実感できる | 金地金と比べて少額で購入が可能。 持ち運びも簡単。デザイン性が高く鑑賞用でも楽しめる | 積立購入することで、高値づかみのリスクを回避できる。一定の量になれば金の現物を引き出せる | 投資信託の運用はプロにお任せでOK。毎月一定額での積立投資が可能。モノ自体は持つ必要がない。 |
デメリット | 安全な保管場所を確保する必要あり。購入金額が数十万~数百万円と高額 | 金地金に比べて割高。コインに傷がつくと売却価格が安くなる。紛失のリスクも高く、保管方法に注意が必要 | 金の預け方として「特定保管」と「消費寄託」の2種類があるが、消費預託の場合、業者が倒産すると金が戻らない可能性がある | 金の現物を引き出せないものが多く、その場合、金現物の輝きを手元で味わえない |
コスト | 金地金が500グラム以上は手数料無料 | 手数料なし | 購入金額に応じて手数料がかかる | 購入時、保有中に手数料がかかる(一部の金融機関では購入時の手数料が無料の場合も) |
金のおすすめの所有方式は、「金関連ファンド」かと思います。やはり実物として持つには保管のリスクやコストがかかることが最大のデメリットでもあります。金というものの価値を直接持って眺めたい富裕層な方ならいざ知らず、基本的にはその価値をしっていて間接的に持つことができれば十分ではないでしょうか。
まとめ: 金は、平時に定期的に購入し、有事に持ってパワーを発揮せよ。
ここまで、金(GOLD)投資について様々な点からお伝えしてきました。
今回、おすすめした金(GOLD)投資ですが、私自身がこの金という金融商品に魅力を感じたのは、まさにコロナ時でした。
平時に金のETFを購入していたのですが、この2020年3月期の最悪のコロナ時には株式がすべてマイナスになる中で唯一金(GOLD)だけはプラスになっており、唯一心の支えになる資産であると感じました。その後も+20%成長で増えていき最終的にはその有事の際の金を売ったことで、損失が抑えられ、金の価値のパワーを発揮できたことで助かりました。
金は、平時に定期的に投資信託やETFで購入し、有事の際には他の価値が下がる中で金のパワーを発揮する(高い時に売る)のが最も有効な手段だと思います。