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「インフレ時の物価上昇機運を掴みたいと考えている方」
「人口増、GDP増でこれから繁栄するであろうブラジルの可能性にかけてみたい方」
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ブラジル! ブラジルといえば、「サンバ」の踊りや熱帯雨林の「アマゾン」があることや、「サッカー」が強い といったイメージですね。投資先としては魅力はあるのんですか??
ブラジルは人口2億人で世界5位で毎年0.7%の勢いで人口も増加しています。GDPについても世界で8位と上位に入っています。
ブラジルは世界有数の農業大国であり、産業では鉄鉱や石油等が盛んです。ブラジルの将来の可能性はまだまだ高いと考えています。
ブラジルという国の可能性について
まずは、ブラジルについての概要とその可能性について話をしたいと思います。
GDP世界8位、人口2億世界5位
ブラジルは日本から正反対の国であるため非常に関心が向きにくいですが、ブラジルは中南米一を誇る経済大国で、名目GDPは約2兆億ドル弱と、世界第8位です。国土も中南米一で、面積は世界第5位。南米大陸のおよそ半分を占めています。
人口は約2億900万人で、世界第5位。先住民であるインディオをはじめ、アフリカ系、イタリア系、ポルトガル系、中東系などさまざまな人種が暮らす移民の国です。
下記はブラジルと日本の人口推移を比較したチャート図になります。
ブラジルは、1980年頃から急激に20年余りで8000万近く増やしており、その間に日本はほぼ変わらず横ばいとなっています。
農業:コーヒー豆世界一
ブラジルの主な産業は、農業、鉱業、原油と資源に関連しているのが特徴です。
農業分野では、コーヒー豆の生産量が世界一で、世界の生産量の約1/3です。オレンジの生産量も世界一。大豆、牛肉の生産量も多く、それぞれ世界第2位となっています。
鉱業:鉄鉱石が生産量世界2位
鉱業分野では、鉄鉱石(生産量世界2位)やボーキサイト(生産量世界4位)、ニッケル鉱(生産量世界8位)などが主な採取資源です。
原油:生産量世界8位、埋蔵量は134憶バレル
原油の産油量も多く、確認埋蔵量は約134億バレルと世界15位。生産量は日量約367万バレルと世界8位です。
ブラジルでは2018年から2019年にかけて原油の生産量が大幅に増加しました。2019年12月には前月から0.52%増、前年から15.44%増の1日あたり310万バレルを生産しました。増加傾向は2020年も続きました。ブラジルの石油埋蔵量は世界の埋蔵量のうち1%未満しか有していませんが、今後もブラジルの生産量が一定と仮定すると、約15年分の埋蔵量がある計算になります。
最近は、ブラジルはIT大国としての側面も出てきました。
FacebookやGoogleの利用者数は世界3位、YouTubeやNetflixなどの動画サービス市場の規模は世界2位です。
インターネットの普及率がすでに70%弱と世界的にも高い水準の中でITサービスを低コストで提供する企業が増えることにより、富裕層中心だった市場が中間層へと広がっています。こうした中で、政府も起業家への支援を進めています。可能性が多様に広がっているのが今のブラジルなのです。
BRZUとは?
今回紹介するBRZUというETFは、正式名称は「Direxion デイリー MSCI ブラジル ブル2倍 ETF」といい、ブラジルの中・大型株で構成されたレバレッジ2倍のETFになります。
概要:BRZU
設定日:2013年4月10日
純資産額:約2億ドル
経費率:0.95%
セクター別割合:素材系(鉱物等)が25%、金融が22%、エネルギー(原油等)が15%と、素材やエネルギーで40%以上と資源系で固めています。
組入銘柄割合:1位の「ヴァーレ」は、全銘柄の17%でブラジルの総合資源開発企業であり、主力商品は鉄鉱石であり、鉄鉱石の生産・販売のシェアは35%で世界一です。2位、3位は、ブラジルの石油会社である「ペトロブラス」で全銘柄の14%程度を占めております。3位は、イタウ・ウニバンコ・ホールディングスで銀行になります。鉄鉱石開発のヴァーレとペトロブラスで30%以上を占めており、資源関連で固めています。また上位10位で50%以上を占めていることから上位銘柄に左右されやすいとも言えます。
BRZUは、鉄鉱石と原油といった資源関連が強いといった印象が強いですね。まさにブラジルという国を表すようなETFであることがわかります。
BRZUのメリットとデメリットとは?
次にBRZUのメリットについてお伝えしたいと思います。
BRZUのメリット
下記はBRZUの2022年1月年初からの株価チャートです。
インフレの上昇に合わせて+22%上昇をしています。
これは世界的な資源やエネルギー需要が増加していることもあり、それに反応して大きく上昇をしていることがわかります。
資源価格の高騰で大きくインフレが上昇しているときは、株価も上昇しブル相場になります。短期的にはこの波に大きく乗るなら2倍のレバレッジをかけたBRZUは大きくキャピタルゲインを獲得するチャンスにはなります。
逆にBRZUのデメリットについてお伝えしたいと思います。
BRZUのデメリット
2019年1月に現ボルソナーロ大統領政権が誕生し、それまで混乱していた政治に終止符が打たれました。
しかし、2020年の3月に始まったコロナ感染が拡大する中で、ボルソナーロ大統領は、感染軽視、根拠不在の薬の推奨やワクチンの選り好み、対策最前線に立つ自治体トップに対する叱責、保健相の相次ぐ更迭、保健省管理部門への軍人配属といった大統領自身の身勝手な言動が重なり、無謀、無責任となり、その信任は揺らいでいる。
下記は、2021年6月から2021年12月までのBRZUの株価チャートです。
国難への対策に消極的でありコロナ危機の中で混乱を招くボルソナーロ大統領に対し国民からの反感が強まるとともに、同大統領の行為は犯罪に当たるとして最高裁が捜査を承認する事態となり、多くの株価は下落となった。
逓減性とは、何もしなくてもその価値が落ちていってしまうことをいいいます。他のレバレッジ商品と同様に、株価が停滞および下降していくと1日に対するレバレッジが2倍かかりますので、下降する量も3倍になり、どんどんその投資金額は目減りしていってしまうことになります。
ブラジルは資源に恵まれたとても豊かな国ですが、一方で中国と同様にカントリーリスクが存在することで足を引っ張ってしまっている印象ですね。とはいえ、政権が安定すれば元々持っている資源パワーを最大限発揮できるだけで大きな果実を獲得できる可能性は高いといえます。
BRZU(ブラジルレバ2倍)とCWEB(中国レバ2倍)を比較する
次に国対決ということで、ブラジルレバ2倍ETFのBRZUと中国レバ2倍のCWEBを比較してみました。
BRZU | CWEB | |
設定日 | 2013年4月10日 | 2016年11月2日 |
純資産額 | 2億ドル | 2億9千万ドル |
経費率 | 0.95% | 0.95% |
構成銘柄 | 資源関連の鉄鉱石のValeと原油のペトロブラスで30%以上 | インターネットのコマースやメディアが圧倒的な割合で全体の50%以上 |
・設定日は、BRZUはCWEBより3年早くスタートしていますが純資産額はCWEBが大きいですね。
・特徴は構成銘柄に表れており、BRZUが資源系なのに対して、CWEBはほぼインターネット系であることが明白かと思います。
下記は、BRZUとCWEBについて2021年11月から2021年1月末までを比較した株価チャートになります。
米国の金利上昇と中国のカントリーリスク、そして世界的なインフレ(物価やサービスが上昇)により2022年から大きな方向性の違い出てきていることがこのグラフからよくわかります。
BRZUは明らかに上昇傾向であり、CWEBは下降傾向であることです。
セクターローテーションが明らかにわかる状況であり、2022年はインフレに伴う業績相場からBRZUの大きな上昇が期待されますね。
まとめ:資源王国ブラジルが熱くなるとき株価は大幅上昇する!?
ここまでBRZUについて話をしてきましたので最後にまとめたいと思います。
・ブラジルは中南米一を誇る経済大国で、名目GDPは約2兆億ドル弱と、世界第8位です。国土も中南米一で、面積は世界第5位。人口は約2億900万人で、世界第5位。
・ブラジルの主な産業は、農業、鉱業、原油と資源に関連しているのが特徴。
・農業分野では、コーヒー豆の生産量が世界一で、世界の生産量の約1/3、鉱業分野では、鉄鉱石(生産量世界2位)、原油の産油量も多く、確認埋蔵量は約134億バレルと世界15位。
・食品・鉱物・エネルギーなど各種の資源をバランス良く保有していることがブラジルの強み。
・BRZUというETFは、正式名称は「Direxion デイリー MSCI ブラジル ブル2倍 ETF」といい、ブラジルの中・大型株で構成されたレバレッジ2倍のETFです。
・BRZUのメリットは、インフレ時には資源やエネルギー価格は高騰し、株価は上昇しやすい(年初来+22%上昇)
・BRZUのデメリットは、ブラジル政治の不安定性、カントリーリスクが存在する(株価が半年で-58%ダウン)
・BRZU(ブラジルレバ2倍)とCWEB(中国レバ2倍)を比較すると、銘柄構成の違いから、インフレ上昇により資源高でBRZUは明らかに上昇傾向であり、CWEBは下降傾向であること
農業、資源、原油と必ず人間にとって必要なものを生み出せる資源王国ブラジルはこれから始まるインフレの流れの中では大きな力を発揮し始めると考えられます。インフレというトレンドをうまくつかんだブラジルは熱を帯び始めて株価は大きく上昇していく可能性を秘めていると考えます。ぜひ投資先の一つとしてご検討ください。
本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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