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「世界人口2位の13億人規模のインドという国に可能性を感じている方」
「人口と経済成長は紐づいており経済成長と株価上昇は比例していると考えている方」
「インドの個別株を直接購入はできないので、インド全体にレバレッジをかけて投資をしたいと考えている方」
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インド投資!今までしたこともなかったから考えもしなかった。でも人口がどんどん増えているし13億人の人口は未知の可能性を感じるわ。
インドは人口が世界2位で13億人であり、人口増加率が1%と非常に高く成長しています。GDPも世界第5位でありその成長率も中国と並んで高く推移しています。そんな将来有望な投資ができる銘柄がINDLなのです。
INDLとは?
INDLは、正式名称は「Direxionデイリー MSCIインド株ブル2倍ETF」であり、MSCI India Indexという指数に連動しており、日々の値動きがインド株の2倍のパフォーマンスとなる投資成果を目指すレバレッジ型米国ETFです。
実はこのINDLですが、2020年10月末まではレバレッジ3倍商品でその後にレバレッジ2倍商品に変更になりました。またINDLのレバレッジなしのETFは「INDA」というETFがありインドETFの中ではNo.1ですが、国内の証券会社では取り扱いがありません。
概要:INDL
設定日:2010年3月11日
純資産:9600万ドル(105億円)
経費率:0.95%
セクター別割合:金融が25%、情報技術が17%、エネルギーが12%と3つのセクターで50%を超えます。金融と情報技術が大きいという印象が強いですね。
構成銘柄TOP10:RELIANCE INDUSTRIES LTD(インド最大の複合企業)が10%、INFOSYS TECHNOLOGIES LTD(世界トップクラスのIT企業)が8%、HOUSING DEVELOPMENT FINANCE(非銀行系の金融会社)が6%、TATA CONSULTANCY SVS LTD(インド最大手のIT企業)が5%となっています。金融系会社とIT系会社が上位ではひしめいている印象ですね。
インドは英語が話せる人材が多く賃金が安いことから、米国のIT業務のアウトソーシングによってIT産業が急速に発展しています。 INFOSYS も日本では有名なIT企業であり日本のIT企業を大きく差をつけて進化していますね。海外からIT需要を掴んで発展しているインドは今後ますます企業体としての力をつけていくことでしょう。
INDLのメリットとデメリット
次にINDLのメリットについてお伝えしたいと思います。
INDLのメリット
下記は、 2021年5月~2021年10月の6ヶ月 についてINDLの株価チャートになります。
他のレバレッジ3倍ETFであるTECLやSPXL、SOXLと比較しても大きくアウトパフォームしていることがわかります。
またS&P500の代表格でVOOもアウトパフォームしており、中国レバレッジETFであるCWEBを遥かに上に上昇しています。
一期間を切り取ったに過ぎませんが、INDLはこれから大きく上昇基調の中にあることがわかるでしょう。
INDLは、インド全体の85%の産業に対して広く分散をしながらも2倍のレバレッジをかけて投資が可能です。そういって意味では個別の企業に投資をするというよりもインドという国全体に対してこれから急成長するであろう伸びしろを今獲得できるというメリットは大きいと考えられます。
逆にINDLのデメリットについてお伝えしたいと思います。
INDLのデメリット
通常はレバレッジ系のETFの経費率は1%程度ですので同程度にはなります。以前は、2020年のころは3倍レバレッジファンドであった時代はさらに0.33%が上乗せされており1.33%となっておりました。現在は2倍レバレッジに変更になってから0.95%となっています。インド株という特殊性もありこれだけ高い経費率になっているのは仕方がないことでもあります。
下記は、2020年3月のコロナショック前後を表した株価チャートです。
S&P500を代表するETFであるVOOはコロナショック時にはー35%下落でしたが、INDLはー86%の大暴落となりました。
またその後はダラダラと平行線をたどり、少しずつ上昇してあと少しでコロナショック前までに戻ろうとしています。
コロナショック前が70ドルでありましたが、1年と半年程度経過した今でも64ドル台にあります。
つまりINDLは、新興国株でありこうしたショックに対しては非常に弱い銘柄であり一度落ちると回復するのに時間がかかることは考慮しておいたほうがよいですね。
成長性と可能性はあるものの、国としての基盤は弱いので大きなショックには簡単には立ち直れません。まるで小学生や中学生のようなイメージに近いですね。いつかは成人のような強さを身に付けるでしょうから、その見極めをしっかりとすることが重要ですね。
今、インド株ETFを仕込む必要はあるのか?~未曽有の株価成長の可能性がある~
このINDLについてなぜ、今仕込む必要性があるのか?ということは誰もが考えることです。
先のメリット・デメリットで上げたように今はまだ子供のような存在であるインド株は大きく成長もしますが、大きく落ち込んでしまうときもあります。その意味では異論反論はあるものの私は今からインドの将来とその可能性を考えて仕込んでおくべきだと考えています。その理由は次の3つの点から導き出されるからです。
世界第二位13億人と人口増加率1%のパワー
下記は、 「世界人口白書2021」 より2021年度の人口ランキングになります。
順位 | 国名 | 人口 | 増加率(2019年) |
---|---|---|---|
1位 | 中華人民共和国 | 14億4420万人 | 0.4% |
2位 | インド | 13億9340万人 | 1.0% |
3位 | アメリカ | 3億3290万人 | 0.5% |
4位 | インドネシア | 2億7640万人 | 1.1% |
5位 | パキスタン | 2億2520万人 | 2.0% |
・・・ | ・・・ | ・・・ | ・・・ |
11位 | 日本 | 1億2610万人 | -0.2% |
インドは、2021年現在で世界第二位の人口(13億人)であり、その増加率はなんと1%で約1300万人単位で人口が増加しているのです。
増加率1%と言われるとそこまで大きそうに感じませんが、13億人の1%ですから年間1300万人の人口増加となればそれはとてつもない労働力の増加になることを意味します。その一方で日本はー0.2%の減少ですので年間20万人が逆に人口減少しています。国力の差が生まれることは明白でしょう。
生産年齢人口の規模の大きさ(人口ボーナス期)ー経済成長を急加速ー
次にインドの生産年齢人口について人口ピラミッドで見てみたいと思います。
下記は2020年におけるインドの人口分布図になります。
10歳~14歳、15歳~19歳が最も大きなボリュームゾーンとなっています。まだまだ成年にならない層が多いので労働力にはなかなかなり得ない状況ですね。
次に、下記は2040年における インドの人口分布図になります。
2040年のインドの人口分布図をみると、働き盛りの30代が中心になりまさに生産年齢人口が大きく高まるタイミング=人口ボーナス期になる。つまり、インドはここから圧倒的に経済成長を大きく迎えるタイミングになる。
一般的に、新興国の人口構成比は年少人口が圧倒的に高い割合を占めていることが多い。しかし、ひとたび出生率が低下すると、その国は一時的に子どもが少なく、総人口における生産年齢人口の割合が高い時期を迎えることとなる。この時期が「人口ボーナス(期)」になるのだ。
日本は残念なことですが、すでに人口ボーナス期は1960年頃~1989年末頃に終えてしまっており、現在は人口の中心が40代以上に移りつつあり、2040年には、65歳~69歳が最も多い分布となり、社会福祉負担が重くなるので、資金はまったくビジネスに回らなくなり衰退の一途を辿るという暗い未来が待っている状況なのだ。
IT大国 インドのシリコンバレー「バンガロール」を中心にITが急発展
ここまで人口増加による圧倒的な経済発展のタイミングはもう10年~20年後の遠くない未来に訪れることがわかったとおもう。では一体どんな産業でこれほどまでに経済発展をするのかといえば、情報技術(IT)の発展に他ならないだろう。
インドには「インドのシリコンバレー」と呼ばれるバンガロールという都市があります。
ここには、GAFAMといった一流企業が拠点を置いています。また近くにはインドにはインド工科大学という大学があり、GoogleのCEOであるサンダー・ピチャイ氏やソフトバンクG元幹部で現パロアルトネットワークスCEOのニケシュ・アローラ氏を輩出しています。バンガロールはインド南部に位置し、気候は穏やかで過ごしやすく、外国企業で働く人々も快適に過ごせる風土が特徴です。
ではなぜインドのIT産業が急速に発展したのかといえば3つの点が挙げられます。
1.インドIT発展の理由=地理上の特性
インドは英語が話せる人材が多く賃金が安いことから、IT業務のアウトソーシングによってIT産業が急速に発展しました。特にインドとアメリカ西海岸の時差が約12時間ということもあり、米国企業が就業前にインドに業務を発注すると、そのままインドで開発を続けることができる利点があります。
2. インドIT発展の理由=数学を中心とした教育の充実
インドは「0(ゼロ)」を発見した国であり、数学への適正が高いと言われています。インドがイギリスから独立した後、インド政府は数学に力を入れて教育を施したため、数学能力の高い人が多いとされています。
3. インドIT発展の理由=身分制度から逸脱した職業
インドでは独特の文化から厳しい身分制度が残っています。身分によって従事できる職業が異なるほどです。しかしITは新しい産業であり、従来の文化から逸脱したものとしてどのような身分の人であっても従事できるとされています。つまり、低い身分の人であっても安定した職に就ける大きなチャンスでもあるのです。
まとめ:投資とは未来の”大物”になる前に仕込むことに価値がある
ここまでINDLについて話をしてきましたので最後にまとめたいと思います。
・ INDLは、正式名称は「Direxionデイリー MSCIインド株ブル2倍ETF」であり、MSCI India Indexという指数に連動しており、日々の値動きがインド株の2倍のパフォーマンスとなる投資成果を目指すレバレッジ型米国ETFです。
・INDLのメリット は、 インドという国の85%の産業全体に2倍のレバレッジをかけて投資できること。
・INDLのデメリットは、経費率は1%と高く、 〇〇ショックに弱いこともあり、ショック前に回復するのに大きく時間がかかる 。
・ 今、インド株ETF(INDL)を仕込む必要 は、 今からインドの将来とその可能性を考えて仕込んでおくべき。その理由は インドという国はこれから10年~20年以内に人口ボーナス期に入り、圧倒的な経済成長を遂げる時期が必ずくるからである。
「中国が世界の工場であれば、インドは世界のITサービスセンターである」と評価をされるほどにインドにおける今後のIT大国の可能性は大きいものです。現在のIT大国といえばアメリカですが、いずれインドにシフトすることは十分にあり得る話です。というのも、例えば、半導体を例にすれば以前は半導体大国だった日本も、以前は下請けだった台湾のTSMCなどが現在は巨大な世界企業になり半導体製造の先頭をリードしています。
人口ボーナス×IT大国×レバレッジをかけられるINDLの可能性はまだ始まったばかりであり、十分検討に値するETFかと思いますのでご検討ください。
本日も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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